iPhoneOS 2.1からはじまる

7月後半からすっかり2ヶ月近くさぼってしまったな。iPhoneOS 2.0は、無敵の不安定さでボクらを泣かせつつ、それでも意外にすとんとぼくの生活の一部にはまってしまったわけだが、2.1ではいよいよ実用性でもスタート地点にかなり近いところまで来たようだ。

2.0で最も致命的だった障害は何かというと、もちろん、iTunesとのsyncがクソ遅かったり、アプリが落ちまくったりとかそういう点も困るけど、なんといっても文字入力がダメだった点だった。単文節変換であること自体はポリシーだと思うけど、入力しすぎてしまったかどーかが分からない上に入力しすぎてしまうと今まで入力した部分まで全部変換されなくなってしまったりとか、音楽聴きながらSafariで重いページを読み込みつつ検索ボックスを開いたりするとほぼ100%の確率で激重状態になってしまったりとか、とにかく文字入力に関してはここぞというところでちゃんと動かなかった。このへんの問題は、さっとテストした感覚では、相当ちゃんと直っている。変換も、文字を入力し過ぎてしまってもある程度は分節を見切ってくれるようになったし。あとは、変換辞書の編集と、コピペがサポートされたら完成形なんじゃないかな。

購入直後のインプレッションで書いた問題点の残りは、あと電波、バッテリ、Safariの安定性(その後Safariだけじゃなく全体的に不安定であることが判明したわけだが)、電波については少なくとも表示上は劇的に改善されている。問題は、ホントにホントに改善してるのかってところだけど、これはしばらく運用してみないとってところではある。Safariの安定性も、ずいぶん改善されているように見える。バッテリの持ちも改善されていると書いてあるけど、これこそしばらく使ってみないと体感できないところだからわからないけれど、レスポンスや安定性を改善することがすなわち、CPUの使用率を低減することになり、結果としてバッテリの持ちが改善されるだろうという理屈はまあ成り立つような気がする。

なんにせよ、これでようやくβテスト以下のレベルだったものが、βレベルまで来たんじゃないかと思う。今回のファームアップは、大きな機能追加は全部ペンディングにしただけあって、バグと細かい使用感の向上だけだし、それを非難する人もいるみたいだけど、今回はこれで絶対的に正しかった。あと2回くらいこの規模のアップデートをすれば、今後に向けた基礎が固まると思うので、アップルの人には更にがんばっていただきたいものです。

それにしても、(まだまだ色々積み残しはあるとはいえ)最初からこれくらい安定していればつまらない非難を受けなかったのになあと、消費者とアップルの両方にとって残念なのでした。まあ、Macintoshを128Kで出してしまい、MacOSXを10.0で出してしまうのがアップルのアップルたる所以、そしてジョブスのジョブスたる所以なのであって、今回も全く同じパターンだから、一種あきらめの境地ではあるわけですが。