Leopardに関するあれこれ : かつての新機能とその成熟編

もっとも、MacOSXの場合、最初に鳴り物入りで新機能として喧伝されているタイミングは、Proof of conceptでしかなかったりするのも確か。Exposeみたいに最初から完成度が高くてその後ほとんど変更されないような機能もあるけどね。たとえば、QuickLookの起源と思われる、Tigerで導入された画像プレビュー。この機能は、とても便利だけどファイルが多くなると全部表示できなくなるとか細かい問題があってあまり大きな声では宣伝されてなかった。観られるのは、画像だけだったしね。でも、LeopardになってQuickLookに統合される形で、いままでの問題が解決された。全画面とウィンドウの切り替えが出来るようになったし、画像が多すぎるときはスクロールが可能になった。簡単にプレビューできるというコンセプトを生かして、それが全てのファイルを扱えるように進化したのがQuickLookなのだと思う。

Spotlightも同様に、Leopardになってようやく実用的になった機能なんじゃないかと思う。検索結果をFinderの他のビューと同じ形で見ることが出来るようになったし(というか、Spotlightの結果表示を特殊なウィンドウではなくFinderと統合したというカンジ)、検索結果をサイドバーに保存する機能も、より見せ方が洗練された。Tigerでは、普通のフォルダと検索フォルダに関して、出来るだけ違いを見せないようなデザインにしつつ、実は振る舞いがゼンゼン違うという不統一なところがあったんだけど、Leopardではむしろ積極的に、フォルダはフォルダ、検索は検索と役割を分けるように見せている(サイドバーの分割のように)。それでいて、実際のブラウズはTigerの時よりずっと普通のFinderに近い見え方になっている。これは、直感を裏切らない、いいデザインだと考える。検索フォルダを普通のフォルダと同じ形で扱えるようにする(MacFUSE+Spotlight)は、カッコイイけどFinder上のユーザビリティという観点からはもしかしたら間違いなのかもしれない。(ただ、Unixレイヤからも検索ベースのファイルシステムを使いたいので、あったほうがいいと思う)