AirMac Express with AirTunes

次に、早速AirMac Express with AirTunesを使ってみます。AirMac Express側は光ミニピンで、DACとして使っているCD-17Daは光角形なので、今まで使っていたケーブルは使えず、とりあえずケーブルを新しく用意しました。ケーブル接続後、iTunes 4.6を起動すると、特に何の設定をしなくてもAirTunes機能が有効になっているらしく、画面下部にスピーカー選択のBOXが現れます。さっき設定したAirMac Expressの名前を選んで再生すると、あっさり再生が開始。設定は非常に簡単です。
この機能、普通の光デジタル出力に比べてちょっと癖がある印象です。再生/停止ともに1秒前後のタイムラグを感じます。また、これに伴ってか、頭の部分が1秒以下の短時間ですが欠けてしまいます。ただし、この現象は部分的には、うちの環境依存である可能性があります。
まず、AirMac Express with AirTunesでの光デジタル出力の挙動ですが、普段は光信号自体が出てません。iTunesの再生ボタンを押して音楽の再生がはじまるタイミングで光信号が出始めます。ところが、うちでDACとして使っているCD-17Daは信号の出始めの部分でほんの少しだけミュートがかかってしまうらしく、この部分が欠けて聴こえてしまいます。頭から音が入っている曲だと、かなり間抜けな感じです。このため、うちの環境で発生している現象は恐らく、AirMac Expressアーキテクチャ上しかたがない遅延部分と、CD-17Daの光入力処理に起因するミュート部分、この2つの複合した現象という感じです。いままで使っていたYAMAHA UW-10は光信号は常に出力するようになっていましたが、こちらのほうが良い実装ではないでしょうか。識者曰く、「DVDプレーヤとか、デジタルチューナなんかでは、ポーズや停止状態にある時は無信号状態とはせずに、IEC61937に基づくポーズフレームを出力して、ミュートを行う信号を出し続ける実装になってる」とのことでしたので、AirMac Expressでも改善を求めたいところです。もっとも。AirMac Expressから光デジタル出力をする人は限られてるということなのかなあ。
ソフトウェア面でも、iTunesにベタベタと依存した設計になっているのはダサイ。通常のオーディオデバイスとは全く違った仕組みになっていて、オーディオ出力の暗号化と圧縮(アクティビティモニタで通信量を観測すると80-130KB/secあたりを行ったり来たりしているので圧縮しているようだ)をアプリケーション側で実行してAirMac Expressに送っているのだろう。この辺りは、本当であればデバイスドライバで実装して透過的にアクセス出来るようにしてほしかったところ。せっかくのMachカーネルなんだし、出力時に複雑な処理をするからカーネルには入れなくないというのならば、ユーザ空間デバイスドライバで実装出来ないんかいとか思ったりもする。まあ、設計がキレイになったところで実用性がそれほど大きく変わるわけではないし、そもそも実用的なスピードでは動かなそうだが…。