再び浮上する「Pentium Mac」の可能性

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0505/23/news080.html

Intel Processorを搭載したMacの噂が、また出てきた。しかし、そろそろ何らかの動きがあっても不思議ではないかなと思う部分もある。というのは、PowerPC系を採用し続ける限り、今後もしばらくの間、モバイル系には進出出来ないだろうからだ。恐らく、ハイエンド系に関してはそれほど心配する必要はないと思うのだが、発熱低減や軽量化に関しては、PowerPCに期待することがちょっとムズカシイ状況であるように見える。

MacOSXIntel Processorに移植すること自体は、それほどムズカシイことではない。既にDarwinは動いているし、OPENSTEPもIntelで動いていた実績がある。アプリケーションに関しても再コンパイルすれば動くモノが大半だろう。しかし、とはいっても検証の手間や移行できない部分の書き換えを考えると手間は多すぎる。Macのラインナップ全体がIntelに動くということは、かなりリスキーだと思う。しかし、現行のプロセッサの弱いところだけを、と考えるとどうだろうか。

PowerPCのラインナップは、ハイエンドに関しては実に様々な展開が見えている。次世代ゲーム機は3種類とも全部PowerPC系だ。Power5のダウンサイジングという可能性も見えている。IBMAppleを気にする余裕があるかどうかという所が頭の痛いところだが、未来が無い、というわけではない。しかし、モバイルを前提としたプロセッサの開発となると、ロクに情報が出てこない。前は噂レベルでちょくちょく聞こえてきたが、今では噂も出てこない。となると、今後1年は望み薄ということかもしれない。G4をだましだまし使うとしても、そろそろ厳しいのではないか。既に1.67GHzまできているのだ。

というわけで、モバイルに特化したようなコンシューママシンをMacOSX Intel版で出す、というのはありえないだろうか。既にコンシューマ向けのソフトウェアに関しては、Apple製のソフトばかりの状況になっている。あと少量のサードパーティ製ソフトさえ用意できれば、iBookやそれより下のウルトラモバイルのセグメントはIntel Processorに移行できるのではないか。MacOSX+iLife+iWork+etc..を、より軽量化したiBookに載せれば、コンシューマに対する希求力はより上がるのではないか。iBookG5は大好きだけど、重くて発熱が多いのはやはりちょっと困る。

また、Intelプロセッサを搭載したタブレットコンピュータのようなものにMacOSX for Intelをのっけて豪華なリモコンという路線もアリだ。なんにせよ、PowerPCにこだわっている限り、Macを今より小さくすることは望み薄なのだ。それは、コンシューマプロダクトとしてより多種多様なポジションを家庭の中に見つけようとするAppleにとっては、大きな足かせなのではないか。

というわけで、WWDC2005で、限定的なIntelサポートとより軽量なハードウェアが出てくる可能性はゼロではないと思う。